え?私のファーストキスの相手?それは ね………………
それは
俺、ウェラー卿コンラートと、ヨザックの3人が、ルッテンベルクで暮らしていた
頃の話………………
「ね、ね、コンラト!!」
先ほどまでヨザックと外で遊んでいたが、
突如俺の部屋に勢い良く駆け込んできた。
この時、ヨザックがまだに拾われて
来て少し経った頃で、
はヨザックに四六時中べったりくっついて行動してい
た。
「ん?何だ?」
「コンラトはもう“ふぁ〜すときっす”した??」
「ぶふっ!!」
いつものあどけない笑顔でそんな事を聞かれ
た俺は、口にしていた紅茶を勢いよく吹き出してしまった。
「………………コンラト、きちゃない………………」
「ごほっげほっ!!!!そんな言葉、誰から聞いたんだ!?」
「ヨザがね〜スキな人と“きす”すると幸せになるって言ってたの〜じゃぁはコンラトもヨザも大スキだから“きす”しようと思ったの〜」
「………………
それで?」
予想通りの返答に呆れながらも、楽しそうに話すを邪険に
も出来ず、俺は黙って続きを聞くことにした。
「でも“ふぁ〜すときっす”
は凄く大切だから、よく考えてしなきゃ駄目なんだって〜」
「………………………………………………。」
「コンラトはもうした?」
「ヨザック!!ちょっと来
い!!」
「そんな大きな声出さなくても、聞こえてますよ☆」
い
つからそこにいたのだろうか。
いつの間にやらヨザックは、コンラートの部屋のドア
にもたれ掛かって、笑いをかみ殺していた。
「に余計なことを吹き込
むな!!」
「全然余計じゃないですよ☆もそろそろお年頃だしネ♪
それ
より、も知りた
がってることだし、質問に答えてあげたら良いじゃないですか〜?」
「に
はまだ早い!!」
「あんたはの父親かよ!!(笑)」
ヨザッ
クは鼻にかけるように笑う。
「ね〜ヨザ〜“きす”って何〜?」
「“き
す”はちゅっちゅすることだよ☆“ふぁ〜すときっす”は初めてする、ちゅっちゅのこと
♪」
「ちゅっちゅすることぉ〜?」
は少し小首を傾げて考える
ポーズをとると、突然思いついたように手を叩いた。
「じゃぁ、もう
“ふぁ〜すときっす”したよ〜☆」
「「なんだって!?」」
の予想外の台詞に、コンラートとヨザックが声を揃えて叫んだ。
「「だだだだだだだだだだだだれと!?」」
瞬間、ふと頭に浮かんだ
人物に、コンラートはますます顔を青くする。
『まままままままままさか、
俺が目を離した隙にグググウェンダルが!?』
『たんは可愛いでちゅね〜vvvほぉら〜こっちにお
いで〜オジチャン(あ)がちゅっちゅしてあげましゅよ〜vvv』
『………………どう考えてもやっぱりギュンターか!?奴のへの愛着は異常だしな
………………』
『ちゃ〜んvvvぎゅんぎゅんがちゅっちゅしてあげましゅよ〜vvvん〜
vvv』
かなり身勝手な妄想を繰り広げる二人を余所に、は楽しそうに答えた。
「つぇり様〜☆」
「は?」
凄い剣幕でに詰め寄って
いた二人の目が、一瞬にして点になった。
『ちゃんったら本っ当に可愛いわね〜vvvも〜vvvん〜ちゅっちゅっvvv』
『『これか〜っ!!』』
妙に納得したように二人は肩を落とす。
「??コンラト?ヨ
ザ?どぉしたの?」
「いや、何でもないよ。」
コンラートはの頭
をぽふぽふ叩くと、ゆっくりと椅子に腰を降ろした。
「なぁんだ☆ツェリ様
だったのね〜♪(俺はてっきりぎゅんぎゅんかと………………)」
「まぁ、あの人なら
やりかねんな。(グウェンじゃなくて本当に良かった………………!!)」
相
手が自分の“兄”ではなく“母”だったことに心底安心した俺に、次の瞬間、またしても
から爆弾が投下された。
「ん〜☆じゃぁね?」
気を取り
直したように更にが問う。
「はもう“ふぁ〜すときっす”が終
わってるから、み〜んなと“きす”しても良いの〜??」
「「駄目だ!!」」
この後、コンラートとヨザックが二人がかりで必死にを説得す
るのに、大苦戦し
たのでありました………………。
ー
“きす”は特別な相手としかしちゃ駄目っ!!byコンラト&ヨザー
[
あとがき]
キリリク47174「主人公&コンラート&ヨザックの子供時代のギャグ」でした☆
キリ番踏んで
下さった雪野桜様、ありがとうございましたm(_ _)m
気に入っていただけると幸せです(●´
∀`●)
何だかかなりオチ見え見えな展開でご免なさい(汗)
相手は最後の最後ま
で悩んだんですが、
一番しっくり来るのがツェリ様だったので(笑)
ご感想お待ち
しています(>_<)