え?私のファーストキスの相手?それは ね………………











 20 キス〜ふぁ 〜すときっすは何の味?〜











それは 俺、ウェラー卿コンラートと、ヨザックの3人が、ルッテンベルクで暮らしていた 頃の話………………



















「ね、ね、コンラト!!」


先ほどまでヨザックと外で遊んでいたが、 突如俺の部屋に勢い良く駆け込んできた。
この時、ヨザックがまだに拾われて 来て少し経った頃で、
はヨザックに四六時中べったりくっついて行動してい た。


「ん?何だ?」
「コンラトはもう“ふぁ〜すときっす”した??」
ぶふっ!!


いつものあどけない笑顔でそんな事を聞かれ た俺は、口にしていた紅茶を勢いよく吹き出してしまった。


「………………コンラト、きちゃない………………」
ごほっげほっ!!!!そんな言葉、誰から聞いたんだ!?
「ヨザがね〜スキな人と“きす”すると幸せになるって言ってたの〜じゃぁはコンラトもヨザも大スキだから“きす”しようと思ったの〜」
「……………… それで?」


予想通りの返答に呆れながらも、楽しそうに話すを邪険に も出来ず、俺は黙って続きを聞くことにした。


「でも“ふぁ〜すときっす” は凄く大切だから、よく考えてしなきゃ駄目なんだって〜」
「………………………………………………。」
「コンラトはもうした?」
ヨザック!!ちょっと来 い!!
「そんな大きな声出さなくても、聞こえてますよ☆」


い つからそこにいたのだろうか。
いつの間にやらヨザックは、コンラートの部屋のドア にもたれ掛かって、笑いをかみ殺していた。


に余計なことを吹き込 むな!!」
「全然余計じゃないですよ☆もそろそろお年頃だしネ♪
 それ より、も知りた がってることだし、質問に答えてあげたら良いじゃないですか〜?」
に はまだ早い!!
「あんたはの父親かよ!!(笑)」


ヨザッ クは鼻にかけるように笑う。


「ね〜ヨザ〜“きす”って何〜?」
「“き す”はちゅっちゅすることだよ☆“ふぁ〜すときっす”は初めてする、ちゅっちゅのこと ♪」
「ちゅっちゅすることぉ〜?」


は少し小首を傾げて考える ポーズをとると、突然思いついたように手を叩いた。


「じゃぁ、もう “ふぁ〜すときっす”したよ〜☆」
「「なんだって!?」」


の予想外の台詞に、コンラートとヨザックが声を揃えて叫んだ。


「「だだだだだだだだだだだだれと!?」」


瞬間、ふと頭に浮かんだ 人物に、コンラートはますます顔を青くする。


『まままままままままさか、 俺が目を離した隙にグググウェンダルが!?』



















たんは可愛いでちゅね〜vvvほぉら〜こっちにお いで〜オジチャン(あ)がちゅっちゅしてあげましゅよ〜vvv』



















『………………どう考えてもやっぱりギュンターか!?奴のへの愛着は異常だしな ………………』



















ちゃ〜んvvvぎゅんぎゅんがちゅっちゅしてあげましゅよ〜vvvん〜 vvv』



















かなり身勝手な妄想を繰り広げる二人を余所に、は楽しそうに答えた。


「つぇり様〜☆」
「は?」


凄い剣幕でに詰め寄って いた二人の目が、一瞬にして点になった。



















ちゃんったら本っ当に可愛いわね〜vvvも〜vvvん〜ちゅっちゅっvvv』



















『『これか〜っ!!』』


妙に納得したように二人は肩を落とす。


「??コンラト?ヨ ザ?どぉしたの?」
「いや、何でもないよ。」


コンラートはの頭 をぽふぽふ叩くと、ゆっくりと椅子に腰を降ろした。


「なぁんだ☆ツェリ様 だったのね〜♪(俺はてっきりぎゅんぎゅんかと………………)」
「まぁ、あの人なら やりかねんな。(グウェンじゃなくて本当に良かった………………!!)」


相 手が自分の“兄”ではなく“母”だったことに心底安心した俺に、次の瞬間、またしても から爆弾が投下された。


「ん〜☆じゃぁね?」


気を取り 直したように更にが問う。


はもう“ふぁ〜すときっす”が終 わってるから、み〜んなと“きす”しても良いの〜??」
「「駄目だ!!」」


この後、コンラートとヨザックが二人がかりで必死にを説得す るのに、大苦戦し たのでありました………………。



















ー “きす”は特別な相手としかしちゃ駄目っ!!byコンラト&ヨザー



















[ あとがき]
キリリク47174「主人公&コンラート&ヨザックの子供時代のギャグ」でした☆
キリ番踏んで 下さった雪野桜様、ありがとうございましたm(_ _)m
気に入っていただけると幸せです(●´ ∀`●)
何だかかなりオチ見え見えな展開でご免なさい(汗)
相手は最後の最後ま で悩んだんですが、
一番しっくり来るのがツェリ様だったので(笑)
ご感想お待ち しています(>_<)