たまには、こんなユーリも良い………………のかなぁ?(汗)











 7 枕〜夢の 中へ〜











「何でまた上様になってるの よ!?」
「あぁ!よく来てくれました!!」


が執務室に入るな り、ギュンターがに泣きついてきた。


「わ、私には、こんな陛下 は、た、耐えられません!!後はあなたに任せました!!」
「ちょっ!ギュン ター!?」


運の悪いことにコンラートもヴォルフラムも、兵隊たちの合宿訓 練に付き合って不在のため、
仕事で眞王廟にいたが急遽呼び戻されたのだった。


「今度は何があったわけ!?」
「ボイコットだ。」
「は!?」


イスにふんぞりかえって座っているユーリが、堂々と答えた。


「やらなければいけないことが山積み。横でうるさく喚く補佐官。何もかも が嫌になって爆発しおった。」
「そ んな、あんた、人ごとみたいに(汗)」
「私はお前に会えて嬉しいから、定期的に変 わってくれて欲しい程だ。」


かなり無責任な発言をするユーリを、は少し怒っ た顔で睨む。


「勝手なこと言わないの!凄くユーリの体に負担がかかるんだ から、そうほいほい簡単に変身しないでよね!!」
「………………お前は、私が嫌い か?」


ユーリが少し寂しそうな瞳でを見つめた。


「嫌いも なにも、あなた“も”ユーリでしょ?嫌いなわけないじゃない。」
「そうか………………。」


の言葉を聞いて安心したのか、ユーリは大胆な行動に出た。


、膝枕をしてくれないか?」
「は!?」
「そう したら、元に戻ってやる。」
「………………上様になったら、妙に積極的になるんだ から!!………………しょ〜がないわね。」


小さくため息をつくと、 はソファーに座り、膝をぽんぽんっと叩く。
ユーリは、ソファーに寝転がると、そっ との 膝に頭を乗せた。


「………………お前は、良い香りがするな。それに、とっ ても暖かくて、柔らかくて、安心する………………ふあぁぁっ」


ユーリは気 持ち良さそうに大きくあくびをした。


『何だか、本当にお母さんになった気 分だわ。………………怒るから言わないケド』


は心の中で小さく笑う と、ユーリの頭を優しく撫でた。


「………………ユーリ?………………寝 ちゃった、か。」


いつの間にかすぅすぅと寝息を立てるユーリを、は 優しく見つめる。


「………………やめろって………………」
「え?」
「……ギュ………ギュンター……離れろって…………ヴォルフラム…………あっちい け……」
「………………一体何の夢を見てるのよ?(汗)」


は、宙 でもがくユーリの手を優しく掴む。


「大丈夫。大丈夫だよ。私がそばにいる から、ね。」


が何度もそう繰り返すと、少しづつユーリの表情が落ち 着き、しばらくすると再び寝息を立てだした。


「やっと落ち着いたかな?………………あら?ふふっ、可愛い♪」


がユーリの手を離そうとしても、 ユーリはの指をしっかり握ったまま、離さそうとしないのだ。


窓から 陽の光が差し込み、優しく二人を包み込む。


「………………良い天気。ふ あぁっ………………何だか私まで眠たくなって来たわ。」


は大きくあ くびをすると、ごしごしと目を擦った。


「おやすみなさいユーリ。良い夢を 見てね。」


そっとユーリの耳元でそう囁くと、おでこに軽く口づけを落とし た。



















「な、何と微笑ましい光景でしょう!!」


やっとこさ気を取り直して 戻ってきたギュンター(散々上様に虐められたらしい)は、すやすやと眠る二人を見て、
鼻 を押さえながら涙を流す。


「しゃ、写真!!写真を撮って、私の陛下日記の 表紙に貼りましょう!!カ、 カメラ、カメラー!!」









ところが、慌ててカ メラを取りに戻ったギュンターが、再び戻った時には
『何故自分はの膝で寝て いるんだ?』
『何故と手を繋いでいるんだ?』
と、自分の置かれた状況が 全くわからず、目はバッチリ覚めたものの、
動きがとれずに硬直するユーリがいたそ うな………………。



















ー 夢の中でも会えたらいいね☆ー



















[ あとがき]
キリリク9595「上様の甘々」でした☆
キリ番踏んでリクを下さっ たジュン様、ありがとうございました(≧∇≦)
ジュン様のみ、お持ち帰りokです ☆
気に入っていただけたら幸せです!
今回上様夢を書いていて、今更重大な盲点 に気づきました………………。
上様が登場するには、ユーリが覚醒=キレなければい けないんです!(汗)
ユーリはそう 簡単にはキレてくれません!(泣)
つまり上様ユーリの話は相当作りずらいことに気づ きました(汗)
よって、いくら人気が出ようとも、あまり沢山上様夢は書けないっぽい です(汗)
最初の上様夢の「喧嘩〜お嫁さん争奪戦☆上様の場合〜」が管理人も予想外 の大好評だったんですがね(笑)