何だろう?凄くあったかくって、良い匂 いがする。
………………………………あったかい????











 十 夢姫〜yumehime〜











ぅっひゃあああああああああ あっ!!!!!!!!!!


朝焼けが美しく辺りを染める早朝、黄鳳 珠宅に、の叫びが響く。


なななななななななななんで!?何で鳳 珠が私の隣で寝てるの!?しかも仮面外してるし!!
「………………お前は、私に仮面をしたまま寝ろと言うのか?」


鳳珠は、まだ覚醒しきら ない麗しい顔を、に向ける。


「いや、そこじゃなくて!!だ〜か〜ら 〜!!何で同じベットで寝てるのよ〜!?」
「これは私のベットだ。自分のベットで 寝て、何が悪い??」
「子供みたいな言い訳をすな〜!!」


が真っ 赤な顔で、鳳珠の肩を揺さぶる。


「元はと言え ば、どこかの誰かさんが、夜遅くに突然やって来るのがいけないんじゃないのか?
  いくら私でも、予め連絡があれば、部屋の一つくらい用意する。」
「………………ご めんなさい。」


は昨夜、着の身着のまま家を飛び出した自分にも否があ る、と素直に反省した。


「別に、謝る必要はない。部屋を用意したとして も、どの道私はそこに行っただろうしな。」
「そういう事を、いけしゃあしゃあ と言うな〜!!!!」


は恥ずかしさで、耳まで真っ赤になる。


「ところで、良いのか?もうとっくに出勤時刻は過ぎているぞ?」


そう言って鳳珠が指さした先にあった時計を見たの顔が、一瞬にして赤 から青に変わる。


「………………そっ、それを早く言え 〜!!!!!!!!!!



















「おやおや、2人揃って仲良く寝坊ですか?良いですね〜若い恋人たちは。
 愛が溢 れちゃって、仕方ありま せんね〜。
 その愛の一欠片でも私にも分けてくれないもんですかね〜?
 朝か ら私はたった一人でこの山のような仕事をそう一人でやってたんです よ〜?」
「………………………………本当にすいませんでした。」
「………………………………悪かった。」


書類に埋もれた柚梨が、最高級の笑顔で、最大 級の嫌みをとばす。


「わかれば良いですよ、わかれば。ところで、鳳珠?」
「な、何だ?」


今度は何を言われるのか、と鳳珠は身を構える。


「あなたが元気なのは大いに結構ですが、さんまで付き合わせるのは辞 めてくださいね?
 仕事に支障が出るでしょう?」
柚梨!!!!
「嫌みだって言いたくもなりますよ。ほら!!二人とも!!シャキシャキ働 く!!
 このままでは“また”今夜も寝られなくなりますよ?」
「……………… 柚梨、頼むから、私たちで遊ぶのはやめてくれ………………」


鳳珠はぐった り して、頭を抱えた。


この日、紫州中に、“とうとう奇人と藍家の末姫が……!!”という噂が広まったのは、言うまでもない。



















そんな噂をさっそく耳にした男が一人。


「………………そっかぁ………そう だよなぁ〜……だって、“恋人”だもんなぁ〜……そっかぁ……そうだよなぁ〜」
「楸瑛………………。」


完全に我を失ってしまった同僚を、絳攸が何とも言え ない顔で慰めていた………………。



















[ あとがき]
ありえない短くてごめんなさい(汗)最近、どうもネタが尽きてきてしまい まして…(早いから)
まるマ同様に彩雲国の方もネタ募集しようかな(笑)

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